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東根市における果樹の生産技術や施設を紹介します。

 

さくらんぼ周年栽培育成装置

さくらんぼ周年栽培育成装置画像  平成11年12月に、山形新幹線の新庄延伸開業とともに、全国で初めてのくだものの名を冠した『さくらんぼ東根駅』が完成したが、利用客の皆さまを歓迎する観光PRの役割を担う施設として、駅のある「さくらんぼタント館」3階に「さくらんぼ周年栽培育成装置」が設置された。

 この施設は、観光PRとともに、生産量日本一を誇るさくらんぼの周年栽培を確立し、その普及をとおして果樹産業の振興を図ることを目的として、東根市が設置したものです。

 この施設(人工気象室)では、さくらんぼの育成に適した気象条件をプログラム制御により再現し、さくらんぼの花から実まで年4回〜5回栽培し、栽培管理及びデータ収集及び分析などの調査は東根市果樹研究連合会が担当します。

さくらんぼ周年栽培計画

年表にさくらんぼ栽培の超促成・促成・露地・抑制・超抑制の時期が記載されている。

装置の概要

  • 空調関係は、空気循環方式で、プログラム設定により植物の生育に適した昼夜間の温度・湿度を自動的に制御し、かん水も時間設定により自動的に行われます。

  • 照明装置は、時間設定により明け方は3段階で徐々に点灯し、夕暮れは逆に徐々に消灯し、さくらんぼの花の時期から結実まで最適な環境を実現します。

  • この装置のほかに、促成栽培においてはさくらんぼの加温ハウスにより開花を促進し、抑制栽培の場合は雪室(ゆきむろ)を利用し休眠期間の延長を行うなど、補助的に他の施設も利用します。

さくらんぼの加温ハウス

光センサー選果場

 東根市には、3農協(JA)がありますが、それぞれ「果樹王国ひがしね」ブランドのもとに良質生産・販売を行っています。

 生産されたくだものは、首都圏を中心に、関西・北海道や一部は九州方面まで出荷していますが、貯蔵性を高めるため貯冷蔵施設の活用や高品質出荷を行うため、光センサーによる選果施設の導入も進んでいます。

 農産物流通の際には、品質レベルの統一性と鮮度の保持が必要であり、このため活躍するのが「光センサーによる選果施設」です。主にりんご、桃の選果に使用され、その日収穫されたくだものの一個ごとに「硬度(かたさ)」、「糖度(甘さ)」、「彩度(色とつや)」がセンサーの働きによりコンピュータに記憶され、さらに重量も自動測定され、質(秀・優・良)と量(LL・ L・M・S)別に自動的に仕分けされ、専用段ボール箱に梱包されます。

 これをその日の夕方には首都圏市場向けに保冷用のトラック便にて輸送され、次の日には店頭に並ぶわけですから、消費者の皆さんは鮮度の高い最高の品質のくだものが食べられるようになったのです。

光センサー選果施設の概要

農協名 施設の規模 選果能力 導入年度 備考
JA神町 1,014平方メートル 33t/日 H4年度  
JA東根 4,647平方メートル 60t/日 H6年度  
JA東根 1,154平方メートル 40t/日 H5年度  
JA山形東郷 689平方メートル 24t/日 H11年度  


光センサー選果場

若木地区畑地かんがい事業

若木地区畑地かんがい事業 若木地区一帯は、明治以降の開拓による果樹を中心とする農業地帯であるが、扇状地上に展けた地域であるため、水利に乏しく、干ばつの被害を受けやすいことから、この克服が永続的な課題となっていた。

 このため、昭和52年ころから地域の関係者の間で樹園地にかんがいを行おうという計画が持ち上がり、昭和54年に「若木地区畑地かんがい事業推 進協議会」が設立された。

 この計画は、干ばつ被害の解消という大きな期待と、東北では希な壮大な事業であるため、一抹の不安を抱えながらのスタートとなったが、高品質な生産を要求される時代となり、産地間競争を勝ち抜き、安定・高収益の経営を実現するため立ち上がったのである。

 計画当初の受益面積は480haであったが、その後受益辞退が相次ぎ、事業着手が困難視された時期もあったが、隣接する天童市山口地区の一部や山形空港西地区を新たに加え、受益面積268ha、受益者411名で昭和 61年12月に工事着手となった。

 平成3年6月に取水源となる「白水川ダム」が完成し、畑地かんがい事業も平成6年7月に竣工し、同年夏からスプリンクラーによるかん水が開始され、とりわけ平成11年、12年と続いた猛暑の夏には、プログラム制御に よりブロック単位に夜間のうちに自動かん水され、安定良質生産の確保とともに、病害虫の発生が少なく防除回数が減るなど副次的効果も生みだすなど大きな成果を挙げている。

事業年度

昭和61年度〜平成6年度(1986〜1994)

事業費

県営かんがい排水事業  14億4千1百万円
県営畑地帯総合整備事業 30億7千4百万円

合計 45億1千5百万円

管理主体

若木土地改良区(TEL 0237−44−2820)

お問い合わせ

農林課
電話 0237−42−1111 内線(2751)
ファックス 0237−43−1151
メールアドレス nourin@city.higashine.yamagata.jp  

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